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100銘柄以上飲んだ筆者が教える!初心者におすすめ日本酒と日本酒入門書8選

和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、日本の食文化が世界的に取りざたされるようになりました。
そして日本酒も世界からの注目が集まりつつあります。

しかし日本酒は難しそうな印象があり、興味があっても楽しみ方がわからない人も多いのではないでしょうか?

今回はこれまでに100銘柄以上飲んできた私が、日本酒初心者さんが日本酒を楽しむためのポイントやおすすめの日本酒などをご紹介します。

初めにチェックしたいポイントは2つだけ

日本酒を選ぶとき、どんなお酒なのかを知ろうと、ラベルの数値を見る人は多いですよね。
しかし日本酒のラベルには、聞きなれない項目が多く、敷居が高いように感じてしまいがちです。

そんな時にまず注目してほしいのは「アルコール度数」と「日本酒度」です。初心者の方はまず、この2つをポイントにして選んでみてください。

アルコール度数に気を付けよう

日本酒のアルコール度数は15~16%のものが主流です。ビールが5%程度、ハイボールが10%程度、ワインが12~14%のものが多いことを考えると、かなりアルコールが強いお酒といえます。

日本酒に興味があるけれど、アルコールが強いものはちょっと…という方は是非、アルコール度数の低い日本酒から初めてみてください。
最近では10%前後の低アルコールタイプの日本酒も、酒蔵さんの努力により商品化されています。

日本酒度を参考にしよう

日本酒の味わいの参考になる数値の一つに「日本酒度」というものがあります。
一般に、甘口・辛口を見分ける指標とされていることが多いのですが、厳密には水との比重によって求められた数値になります。
日本酒度がマイナスに進むほど水より重く、プラスに進めば水より軽い日本酒であることを示します。

水より重くなる要因として挙げられるのが、日本酒に含まれている糖分の割合です。よって、マイナスになるほど甘口といわれることが多く、プラスになるほど味わいがシャープな辛口となるのです。

料理の味を邪魔しない、キレのいいスッキリタイプの日本酒がいい方は日本酒度が高い+10くらいのもの、甘やかなものや複雑な味わいを試したい方は日本酒度が低い-5~+3あたりで探してみるのをおすすめします。

慣れてきたら他の数値にも目を向けよう

この他にも日本酒の味わいを表す数値として酒米や精米歩合、使用酵母といった項目があります。

日本酒造りに使われているお米の種類によっても、味の特徴に変化があり、同じお米でも精米歩合が変わると香りや味わいが変わります
酵母はお米がお酒に変化するために必要不可欠な微生物。この働きによって味わいや香りが様々に変化します。

日本酒の味わいはこれらの項目が複雑に絡み合って、構成されています。アルコール度数・日本酒度から好みの日本酒を見つけられるようになれば、次は他の項目にも着目し、その違いを楽しんでみましょう初心者から一歩前進できますよ。

純米?大吟?特定名称は何が違う?

日本酒の瓶を見ていると、ラベルなどに「純米酒」や「吟醸酒」といった文字を見ることがあります。
これらは特定名称と呼ばれるもので、一定の条件を満たした場合に使うことができる、日本酒の区別になります。

純米酒は味わい豊か

日本酒の材料には、米、麹、水の他に規定量以内であれば、醸造アルコールも使うことができます。
しかし「純米酒」となる日本酒は、醸造アルコールを使わずに作られているため、しっかりとした味わいのものが多くなります。

料理の味に負けない、日本酒の旨味をしっかり味わうには「純米酒」がおすすめです。

吟醸酒は華やかな香りのものが多い

「吟醸酒」とつく日本酒は、酒米を40%以上削る(精米歩合60%以下)であることが条件となります。

一般に白米として食べているお米の精米歩合は90%くらいです。丁寧に酒米を削って作られた日本酒は、フルーティーで華やかな香りのものが多くなります。
またそこに醸造アルコールを加えることで、より一層香りが立ちやすくなり、華やかさが増します。

華やかな香りのお酒を楽しむなら「吟醸酒」から選んでみましょう。

大吟醸酒はスッキリとクリアな飲み口

「大吟醸酒」は「吟醸酒」よりもさらに酒米を削り、精米歩合50%以下であることが条件となります。

原材料となる酒米を半分以上削ることになるため、コストも技術もかかるので高級なお酒であることが多いのも「大吟醸酒」の特徴。
酒米の中心に近いところだけを使って作られる日本酒は、洗練されたクリアな味わいになっていきます。

多少値段は張りますが、特別な日に用意したい日本酒です。

お手頃価格の本醸造酒

「本醸造酒」精米歩合70%以下で、米・麹・水に醸造アルコールを使って作られる日本酒です。
「大吟醸酒」などに比べるとコストが抑えられるので、お手頃価格で購入でき、日々の晩酌にはありがたい存在。

味わいは香り控えめなスッキリとしたものが多く、料理の味を邪魔しません。

他にも色々な種類がある

今回いくつか日本酒の特定名称を紹介しましたが、他にも「純米酒」と「大吟醸酒」の両方の条件をクリアした「純米大吟醸酒」や、米・麹・水だけを使い特別な醸造方によって作られた「特別純米酒」といった名称など、特定名称は8種類もあります。

いきなりすべての種類を覚えようとすると、難しく感じてしまいがちなので、まずは「純米酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」「本醸造酒」といったところから、その特徴を整理していくとわかりやすくなりますよ。

詳しい人に教えてもらうのが近道

初心者の人でも挫折しない、日本酒選びのポイントをご紹介してきましたが、やはり詳しい人に直接教えてもらうのが美味しい日本酒に出会う近道です。

身近なところに詳しい人が居るなら、是非おすすめを聞いてみてください。

日本酒通な知り合いからおすすめを聞く

身近に日本酒通な人が居ると、おすすめを聞きやすいでしょう。
いいお店を紹介してもらったり、連れて行ってもらえると、好みの日本酒に出会えるチャンスがグッと高まります。

酒屋さんや飲食店の人におすすめを聞く

酒屋さんや日本酒を種類豊富に取り扱う飲食店なら、お店の人からおすすめを教えてもらえます。

初心者の人がおすすめを聞く場合は、正直に今の自分の好みや普段はどんなお酒をよく飲むのか、どんな料理と合わせたいのかなどを答えるようにしましょう。
変に気を使って専門的な言い方をすると、正確に伝わらなくなります。

日ごろから日本酒を取り扱っている方々なら、初心者の人を適切に導くお酒を紹介してくれますよ。

酒蔵の人に教えてもらう

日本酒を造っている側の人に教えてもらうのも、いい方法です。
といっても、酒蔵の人と知り合う機会は普段の生活の中ではあまりないですよね。
でも蔵開きや試飲イベントに足を運ぶと、酒蔵の人とお話する機会もありますよ。

蔵開きイベントは酒蔵のおすすめを知るチャンス!

普段は酒蔵見学などを受け付けていない酒蔵でも、酒造りが一段落する頃には蔵開きをされることがあります。
だいたい2月頃から春にかけて開催されることが多いので、日本酒に興味のある人は是非、チェックしてみてください。

酒蔵からの振る舞い酒や有料試飲の他、おつまみにぴったりなフードメニューの屋台出店やステージイベントをされることもあり、ちょっとしたお祭り気分が味わえます。
試飲やお酒販売の場所では、蔵の人がお酒の説明をしてくれることもあります。

百貨店のお酒売り場にも注目

百貨店のお酒売り場にも、週替わりや月替わりで、酒蔵さんが販促活動に来ることがあります。
普段目にすることのない、遠方の酒蔵さんが珍しいお酒を出店されることもあり、自分たちが作ったお酒を熱心に教えてもらえるチャンス!

試飲させてもらえることも多いので、自分の好みに合うお酒かどうか見極めてから買うことができます。

試飲会イベントならたくさんの種類を試せる

他にも全国から様々な酒蔵が出店する、試飲会イベントも全国各地で開催されています。
酒屋さんや飲食店にイベント案内の掲示があったり、最近ではインターネットやSNSでイベント情報を得ることもできるので、積極的に活用したいところ。

ただし、イベントによっては事前に参加チケットなどの購入が必要な場合があります。
「これは!」と思ったイベントは早めにチケットを入手したいですね。

よく飲むお酒との類似点から探す方法

日本酒を選ぶときの方法として、普段よく飲むお酒と似た要素を探して選ぶ、という方法もあります。

果実酒が好きな人向け

甘やかで口当たりの良い果実酒が好きな人は、「吟醸酒」や「純米吟醸酒」だと果物のような香りがあり飲みやすいでしょう。

ワインが好きな人向け

白ワイン風の味わいに仕上げた日本酒も最近増えています。

「吟醸酒」の中でも酸味のあるタイプのものを探すと、ワインに近い味が楽しめます。また日本酒を造るときに「ワイン酵母」を使う日本酒もあります。

焼酎が好きな人向け

米焼酎などのスッキリ系が好みの人は辛口の「本醸造酒」、芋焼酎のようなしっかりした味が好みの人は「純米酒」などから選ぶと好みのものが見つけやすくなります。

思い切って見た目で選ぶという方法もあり

引用:amazon.co.jp

ここまで日本酒の選び方として、日本酒の味やおすすめを教えてくれる人・場所を紹介してきました。しかし最近登場している日本酒の特徴として、初めての人にもわかりやすくするために、見た目から購入を決めてもらえるようなものも増えています。

難しくなりがちな日本酒の説明を廃し、可愛いデザインや有名な漫画・映画などのコラボデザインにしてみたりと工夫されています。

難しく考えずに、直感で選んで美味しく飲めるよう造られているので、目を引くデザインのものがあれば、試してみるといいですよ。

日本酒を飲むときの注意点

日本酒に限らず、お酒は飲み過ぎると体調を悪くするだけでなく、命に関わる危険も。折角なら楽しくお酒を飲みたいですよね。

日本酒飲みの私から、注意点もお伝えしておきます。

急激に飲むのは危険!

日本酒は他のアルコール飲料と比べると、度数が高く、勢いよく飲んでしまうとあっという間に酔いが回ってしまいます

私も若いころは、美味しいお酒が飲めることが楽しくて、ついつい飲み過ぎてしまい、様々な失敗をしてしまいました。
笑える思い出で済んだからよいものの、場合によっては命の危険もあったかもしれません。

日本酒を楽しむときはそれぞれのペースを考え、少しずつ料理と一緒に味わうようにしましょう。

お水もしっかり摂ろう

日本酒を飲むときにおすすめしたいのは、日本酒と同量以上のお水を摂るよう心がけること。悪酔いしないように飲むお水は「和らぎ水」と呼ばれており、飲み助にとっては大切な命綱になっています。

体の中に入ったアルコールの分解・排出にも水分はたくさん必要になるので、日本酒を飲むときはお水もしっかり飲むようにしましょう。

買った日本酒が自分に合わないときに試したいこと

様々な日本酒を選ぶポイントをご紹介してきましたが、味の好みは人それぞれ違うことから、買ってみたけれど思っていたものと違った、ということも起こりうるもの。
そんなときの対処法もご紹介します。

飲み方をアレンジする

最近は日本酒といえば冷やして飲むことが多くなりましたが、温めて「燗酒」として味わうと、味の印象が変わってきます

電子レンジにお燗メニューがある場合は、手軽に燗酒が楽しめますね。ない場合は陶器の器などに日本酒を入れ、湯煎で温めると美味しい燗酒ができますよ。

また日本酒の味が強く感じて飲みにくい場合は、氷を入れる・炭酸で割る、といったアレンジがおすすめです。アルコール度数も抑えられるので、飲み過ぎ防止にも役立ちます。

凍らせた果物を氷代わりに使うと、ちょっとした日本酒カクテルも作れますよ!

料理酒に活用する

どうしても飲み物として楽しむのが難しい場合は、日本酒を料理酒代わり使ってしまう方法があります。

レシピにある「料理酒」と置き換えたり、煮物の隠し味や、肉や魚なの臭み消しに使うと、料理の味がレベルアップ!
すき焼きなどに使うと、味がグッと高級になります。

初心者におすすめの日本酒と入門書8選

ここからは私が飲んできた日本酒の中から、初心者の人にまず試してほしいおすすめの日本酒と、楽しく日本酒を知れる入門書をご紹介します!

初心者におすすめしたい日本酒5選

松竹梅白壁蔵「澪」(宝酒造/京都)


引用:amazon.co.jp
参考価格:285円(150ml)、475円(300ml)、1187円(750ml)
アルコール度数:5

松竹梅白壁蔵 澪(みお) スパークリング清酒 宝酒造 300ml

テレビCMで目にした人も多いのではないでしょうか。
大手酒造メーカーである宝酒造が販売するスパークリングタイプの低アルコール日本酒です。

スーパーやコンビニでも扱っていることが多く、手に入りやすい日本酒。

優しい甘みと酸味で飲みやすい「澪」の他、甘さを抑えた「澪DRY」、爽やかな辛口の「澪BRUT辛口」もあり、飲み切りやすい150mlや300mlの瓶があるので入門にはおすすめです。

月桂冠 THE SHOT 華やぐドライ〈大吟醸〉(月桂冠/京都)


引用:amazon.co.jp
参考価格:275円(180ml)
アルコール度数15~16

こちらも大手酒造メーカーである月桂冠が販売している、飲み切りサイズのスマートなデザインの瓶入り日本酒

こちらもスーパーなど取り扱っており、お試しにはちょうどいいサイズです。

華やぐドライは大吟醸らしいスッキリした美味しさと、ほのかに甘い香りが特徴。この他、艶めくリッチ〈本醸造〉と、爽やかホワイト〈うすにごり〉がシリーズ展開されているので、大吟醸と本醸造の飲み比べも手軽に楽しめます。

十六代九郎右衛門 十三度台 低アル火入れ原酒(湯川酒造店/長野)


引用:rakuten.co.jp
参考価格:1487円(720ml)、2974円(1800ml)
アルコール度数:13

最近、アルコール度数を抑えた日本酒を造る酒蔵が増えてきているのですが、アルコール度数を下げるために加水されていることが多いのです。しかしこちらの日本酒は、原酒でありながら13度台のアルコール度数を実現させた一本。

飲み口は爽やかで優しいので、日本酒入門にぴったりです。カラフルなラベルも可愛らしく、楽しい気分になりますね。

風の森 秋津穂純米しぼり華(油長酒造/奈良)

引用:rakuten.co.jp
参考価格:1155円(720ml)
アルコール度数:17

プチプチはじける微発泡系の日本酒
純米、無濾過、無加水、生酒にこだわる蔵で、鮮度を保つため、通常は1800mlと720mlの2種類の瓶を使うことが多いのですが、720mll瓶のみで販売されています。

口当たりも軽く、甘み・酸味のバランスが良くて飲みやすい味なので、日本酒にいいイメージがなかった人も試しに飲んでみてほしいお酒です。

伊根満開(向井酒造/京都)


引用:amazon.co.jp
参考価格:2090円(720ml)、3850円(1800ml)
アルコール度数:14~15
日本酒度:-18

古代米といわれる赤米を使って醸したお酒で、日本酒の常識を覆すような鮮やかな赤色をしているのが特徴です。

味わいも果実酒のような濃厚な甘口で、ソーダ割やロックでも楽しめる一本。少し温めて、ホットワインのような感覚で飲んでも美味しい日本酒です。

日本酒を楽しく知れる入門書3選

酒と恋には酔って然るべき(はるこ 著、江口はるみ 原案、秋田書店)


引用:amazon.co.jp
参考価格:748円

アラサー日本酒女子の松子が繰り広げる、日本酒ラブコメディ。作中には実在の銘柄が多数登場し、日本酒豆知識も少しずつ知ることができる漫画です。

そして松子の恋の行方やいかに?
サシ飲みをしたきっかけから、職場の後輩今泉くんが何となく気になってきたところで、彼に恋人ができ…しかし傷心の松子にも新たな恋の展開が! お酒の縁で付き合うことになった年上の恋人伊達さんもいい人だけれど、付き合いが多い人のようで…?

果たしてこれは三角関係と呼べるのか?

微妙な年頃の松子の恋模様と共に、日本酒について楽しく知れる作品です。

日本酒に恋して(千葉麻利絵 著、目白花子 イラスト、主婦と生活社)


引用:amazon.co.jp
参考価格:1320円

これまでの常識を覆すような、料理と日本酒の組み合わせ(ペアリング)で近年日本酒業界を盛り上げておられる千葉麻利絵さんのコミックエッセイ

新宿のGEM by motoというお店で日本酒を提供する様子や、酒蔵での仕込み体験エピソードなどの他に、お店紹介・酒蔵紹介もあり、行ってみたい場所・飲んでみたいお酒が増えてしまいます

日本酒を世界に向けて発信する活動もされており、これからの活躍が気になる方です。

知識ゼロからの日本酒入門(瀬尾あきら 著、幻冬舎)


引用:amazon.co.jp
参考価格:1320円

日本酒漫画の金字塔ともいえる「夏子の酒」の著者・瀬尾あきらさんによる、漫画とエッセイでまとめられた、分かりやすい日本酒入門書

日本酒の基本的な事柄が解説されており、酒蔵紀行や純米酒の紹介などもあり、読みやすくまとめられています。他にも「さらに極める日本酒味わい入門」も同著者の作品であり、こちらでは日本酒の様々な飲み方やおすすめの酒肴も紹介されています。

まとめ

日本には1000以上の酒蔵があり、様々な日本酒が造られています。

日本酒に興味を持ったばかりの方は何から選んでいいかわからない、ということも多いと思いますが、アルコール度数が高すぎないものや自分の好みに合うものから飲み始めて、日本酒好きの一員に加わってほしいと思います。

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