
はじめに

Engin Akyurtによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/2619970/
ちょっと疲れた心に、“おいしい物語”を。
なんだか今日は元気が出ない。
忙しくて、気づいたら自分のことは後回し。
そんな毎日に、そっと寄り添ってくれるのが、グルメ漫画の魅力です。
ふんわり笑えて、じんわり癒やされて、ときにお腹がすいて、思わず何か作ってみたくなる。
料理そのものだけじゃなく、人との距離や思い出にも、あたたかい気持ちになれるはず。
今回は、やさしい絵柄や心がほっとする物語を中心に、
ちょっぴり少年漫画寄りの元気系もまじえて、幅広くご紹介します。
働いている人も、そうでない人も、もう仕事から離れた人も。
“おいしい時間”に癒やされたいあなたへ、ぴったりの1冊が見つかりますように。
グルメ系漫画とは?

Lgh_9による写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1256875/
“食べること”を通して、心が動く物語
グルメ系漫画とは、料理や食事をテーマにした漫画のこと。
おいしそうな料理が登場するだけでなく、そこに込められた想いや、人と人とのやりとり、日常の温かさなど、「食べること」を軸に広がる物語が魅力です。
中には、プロの料理人が腕をふるう本格派や、家庭料理をほのぼの描く日常系、空腹と戦うギャグ系、ちょっとファンタジーが入った変わり種など、ジャンルもさまざま。
でもどの作品にも共通しているのは、食べることって、やっぱり大事で、幸せだということ。
今回はそんなグルメ系漫画の中でも、
「ちょっと疲れた日に読みたくなる」「やさしい気持ちになれる」
そんな癒やし要素のある作品を中心に紹介しています。
読むだけで心もおなかも満たされる、“おいしい物語”を一緒に楽しんでみませんか?
どんな人におすすめ?

Denys Gromovによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/7780021/
気分や好みに合わせて選べる“おいしい時間”。
グルメ系漫画って、おいしそうな料理だけじゃなくて、その背景にある感情や人間関係も魅力のひとつ。
今回は、ちょっとお疲れ気味な方に向けて、「癒やし」をキーワードに作品を選びましたが、好みによっていろんな楽しみ方ができます。
たとえば——
◆ やさしい気持ちになりたい人へ
→ ほっこりした日常系のグルメ漫画がおすすめ。かわいい絵柄や、何気ないごはんシーンに心がほどけていきます。
◆ 元気がほしい!笑いたい!という人へ
→ ギャグやテンション高めのキャラが登場する作品を。ちょっと少年漫画寄りの勢いあるタイプも、意外と癒やされるんです。
◆ 料理をしてみたくなる気分のときは
→ レシピや食材へのこだわりが描かれたものを。すぐ真似できそうなものがあれば、台所に立つきっかけにも。
◆ 静かにひと息つきたい夜には
→ 落ち着いた語り口の作品を。丁寧に描かれた食事やお茶の描写に、深く心が癒やされるはず。
同じ「食べること」がテーマでも、作品によって味わいはまったく違います。
その日の気分や、自分の“おなか”だけじゃなく“心の状態”に合わせて、ぴったりの一冊を選んでみてくださいね。
それではここからは、おいしいもの好きの私が選んだ、おすすめのグルメ系漫画をご紹介していきたいと思います!
おすすめグルメ系漫画10選
ながたんと青と-いちかの料理帖- 磯谷友紀 (著)

昭和26年の京都、老舗料亭の長女・いち日(34歳)は、夫を戦争で亡くし、ホテルで働く毎日。経営難の実家を救うため、なんと15歳年下の周(19歳)を婿に迎えることに⁉ 妹の代打で始まった年の差婚、最初はギクシャクするけれど、だんだん心が近づいていく二人にほっこり。たくましく前を向くいち日の姿に、読んでいて元気をもらえます。
広告会社、男子寮のおかずくん オトクニ (著)

激務に追われる広告業界の男子4人、共通の楽しみは金曜夜の“持ち寄りごはん”。営業・制作・経理…部署は違えど、深夜に集まってわいわい料理&ごはんが癒やしの時間に! 調理シーンも丁寧で、実際に作ってみたくなるメニューがいっぱい。おいしく仕上げるちょっとしたコツも参考になります◎ 仕事の疲れを笑いとごはんで吹き飛ばす、夜食系グルメ漫画!
水曜日のトリップランチ たじまこと (著)

マジメな秘書課の岸田くんが毎週水曜のお昼に向かう先は、なんと“魔法使い”こと十和博士の部屋。食事を忘れがちな博士のために、心のこもったランチを届けるのが彼のもうひとつの仕事! パンケーキ×ハワイ、豚まん×夜市など、毎回ちょっと特別なシチュエーションと料理がとびきり素敵。美しい絵柄と、ふんわり甘くて優しい空気感に癒やされます◎ ごはんと恋がゆっくり近づく、水曜日限定の物語。
ねこまたとあさごはん 清水アイ (著)

妻に先立たれ、田舎で静かに暮らすことにした“とーちゃん”のもとに、ある日、かつて一緒に暮らしていた愛猫が猫又になって帰ってきた!? 元気いっぱいの猫又・ニイと、とーちゃんのふたり暮らしは、ごはんと自然に満ちた優しい日々。焼きたてパンや手作りジャム、ふわふわオムレツ…素朴な料理に、じんわり癒やされます。「いたにゃきまぁす!」の声が今日もあたたかい、読めば心もお腹も満たされる、ほのぼのスローライフ漫画です。
ヤンキー君と科学ごはん 岡叶 (著)

科学に興味ゼロの問題児・千秋を救うため、化学教師の蘭がとった補習作戦は…なんと“料理”!? 科学の知識を活かしたごはん作りで、補習がどんどん楽しくなっていく! 少年漫画らしい元気な絵柄とテンポのいい掛け合いで、読んでるだけでパワーがもらえる◎ ギャグあり、実験ありの科学×グルメの異色タッグ。料理で笑って、ちょっと賢くなれる一冊!
後宮茶妃伝~寵妃は愛より茶が欲しい~ 唐澤和希 (その他), 井山くらげ (その他)

お茶命!なお茶バカ娘・采夏が、間違って後宮に!? 本人は茶葉の選定会に来たつもりが、うっかり皇帝の妃候補にされちゃって大騒ぎ! でも、誰よりもおいしくお茶を飲む皇帝との出会いから、采夏の運命が大きく動き出す――。恋も陰謀も知らぬふり、お茶の力で人生を切り開く、爽快・後宮ファンタジー! 采夏のぶっとんだお茶愛に圧倒されつつ、読んでるうちに自分もお茶に詳しくなってるかも?
だんだらごはん 殿ヶ谷美由記 (著)

新撰組×グルメというちょっと珍しい組み合わせだけど、ふんわり優しい絵柄と、隊士たちの素朴なやりとりに思わずほっこり。性格も好みもバラバラな若者たちが、ごはんを通じて少しずつ心を通わせていく姿がじんわり染みます。ときどき切なさもあるけれど、それもまた青春。江戸の食文化も垣間見られて、「玉子ふわふわ」なんて気になる料理にも出会えます◎ 実際に作ってみましたが、やさしい味でとってもおいしかったです!
どうぞごじゆうに~クミコの発酵暮らし~ いのうえさきこ (著)

中小企業の総務部で働く50代独身女子・クミコが、ある日もらった常滑焼の壺。開けてみたら中身は…ぬか床!? はじめは戸惑いつつも、気づけば発酵食の魅力にどっぷりハマっていく姿がなんとも微笑ましい。更年期や仕事のモヤモヤも、ぬか漬けと一緒に少しずつ発酵していくような、じんわり癒やされる物語です。読むとぬか床がちょっと気になってくるかも◎。
女たちの異世代友情ごはん 山本亜季 (著)

穏やかで控えめな凛と、素直ではっきりものを言う初乃。性格も世代も違う二人が、美味しいごはんを囲んで少しずつ距離を縮めていく女の友情グルメ漫画です。最初は年齢の壁に戸惑う凛も、ある日思い切ってがっつりとんかつをペロリ! 世代を超えた友情が生み出すあたたかい化学反応に、読後は年齢なんて気にならなくなるはず。ほっこりしたい時にぴったりの一冊です。
甘くて辛くて酸っぱい はしゃ (著)

アラサー女子3人がセカンドハウスを借りて、ゆるっと自由に楽しむグルメな日々。カレーパン×熱燗、赤ワイン×塩辛…ちょっと意外な組み合わせが、驚くほどおいしくてクセになる! それぞれ個性の違う3人のやりとりは、まるで味の相乗効果みたいで読んでて気持ちいい◎ 昼からシャンパン、ベランダでミニプール…ちょっぴり背伸びした大人の遊び心に憧れちゃう、ゆる楽しい日常グルメ漫画です。
いかがでしたか?

Nataliya Vaitkevichによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5605523/
食べることは、生きること。心にしみる“おいしい物語”をあなたに。
忙しい毎日のなかで、ふと気づく「癒やされたいな」の気持ち。
今回ご紹介したグルメ系漫画たちは、そんな心にそっと寄り添い、笑いや元気、そして優しいごはんでほっとひと息つかせてくれる作品ばかりです。
ちょっと泣けるもの、思わず笑っちゃうもの、料理にチャレンジしたくなるもの…
“食べること”を通じて、人生のいろんな瞬間を描いた物語たちは、読む人それぞれの気分や好みにぴったりと寄り添ってくれるはず。
心がちょっと疲れた日にも、何でもない一日にも。
お気に入りの一冊が、あなたの食卓と気持ちをふんわりとあたためてくれますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。









