【不思議に出会う】大人にこそおすすめしたい図鑑~理系編~
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はじめに

lucas mendesによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/6966593/

数式の美しさ、自然現象の神秘、宇宙の果てしなさに心を奪われる——
そんな“知の世界”にときめくあなたに、ぜひ手に取ってほしい本があります。
それが、“大人向けの理系図鑑”

図鑑といえば子ども向けのものを思い浮かべるかもしれませんが、
最近は、大人の知的好奇心を刺激する、ハイセンスなビジュアル図鑑が数多く登場しています。

古生物、科学、生物、気象、天文——
科学の世界を、目で見て、感覚で味わえる。
そんな一冊が、きっと日常に“新しい視点”をもたらしてくれるはずです。

難しいことはわからなくても大丈夫。 ページをめくるたび、理系の世界が少しずつ、やさしく開かれていく感覚を楽しめます。

今回は、美しさと知性が共存する、“理系図鑑”の魅力をご紹介します。

 

大人向けの理系図鑑とは?

Luis Felipe Alburquerque Brigantiによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/5191961/

宇宙の成り立ち、物質の構造、生命の不思議、数式が描く美しい世界——
理系の分野には、私たちの想像を超えるスケールと緻密さが広がっています。
そんな奥深いテーマを、図や写真、イラストを使って視覚的にわかりやすく伝えてくれるのが「大人向けの理系図鑑」です。

専門書のような堅さはなく、ページをめくるたびに「そうだったのか」と自然に理解が深まり、難しい理論も、図解や構造模型などを通して直感的に楽しむことができます。

最近では、科学の知識を“美”として表現するような図鑑も多く、たとえば元素を美しい写真で表現してアートとして眺めたり、微生物の形の面白さに惹かれたりと、理系の世界を感性で味わうような楽しみ方も増えています。

学ぶというより、“知的に癒やされる”感覚に近いかもしれません。
理科が苦手だった人でも、科学がぐっと身近に感じられる——
それが、大人向けの理系図鑑の魅力です。

 

“好き”から入る理系の世界

Helena Jankovičová Kováčováによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/17694554/

理系の分野というと、「難しそう」「理屈っぽい」と身構えてしまう方もいるかもしれません。でも実は、理系の世界は“好き”という気持ちから入っても、まったく問題ありません。

たとえば、「化石が好き」なら化石図鑑から、「夜空がきれい」と思えば天文の図鑑から。
「微生物の形が面白い」「海の生き物が美しい」——そうした小さなときめきが、理系の世界への扉になります。

図鑑は、そんな“好き”という感情を出発点に、自然に知識を広げてくれる本です。
細かい解説を読む前に、まずはページをめくって、心を惹かれたページから眺めてみてください。

興味が湧いたところを深掘りしていくうちに、「どうして?」「なぜこうなるの?」と知りたい気持ちが芽生えてきます。それこそが、理系の学びの原点。

図鑑は、正しい順序で読む必要もなければ、全部を理解する必要もありません
自分の“好き”をきっかけに、知識が自然とつながっていく感覚を、ぜひ楽しんでみてください。

 

それではここからは、おすすめの図鑑を5つのテーマに分けてご紹介したいと思います。

※なお、タイトルに”図鑑”と明記されていないものも、図鑑の形式に近いものは、”図鑑”として紹介させていただきます。

 

大人におすすめの「図鑑」15選 ~理系編~

1.「科学」が好きなあなたへ

美しい実験図鑑 世界でいちばん美しい34の実験たち さとうかよこ (著)

美しい実験図鑑 世界でいちばん美しい34の実験たち
ノーブランド品

キラキラの結晶や、炎の色が変わるふしぎな実験…。この図鑑は、見て楽しい・やって楽しい「美しい実験」がたっぷり詰まった一冊です。化学や地学、生き物の観察まで、写真つきでわかりやすく紹介されていて、自由研究や親子の学び時間にもぴったり。子どもも大人も、ページをめくるたびワクワクが止まりません。科学って、こんなにきれいでおもしろいんだ!ときっと感じられますよ。※実際に実験を行う際は、十分に注意して行ってください。

 

物語のある元素図鑑 ペズル (監修), 栗山 恭直 (監修)

「元素」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、この本ではそんなイメージをくつがえす、118の小さな物語が詰まっています。 金や酸素、水素など、身近な元素の知られざるエピソードから、あまり知られていない元素の驚きの由来まで、楽しく読める工夫がいっぱい。美しい写真とともに紹介されているので、元素がぐっと身近に感じられます。読み物としても図鑑としても楽しめる、大人にもおすすめの1冊です。理科がちょっと苦手な人にも、物語としてすっと心に入ってきますよ。

 

ときめく微生物図鑑 鏡味 麻衣子 (監修), 塩野 正道 (写真), 塩野 暁子 (写真)

ミクロな世界に心ときめく!微生物たちの不思議な魅力がぎゅっと詰まった一冊です。プランクトンや細菌、酵母、きのこなど、さまざまな微生物を美しい写真や図解とともに紹介。身近な食品や自然の中にひそむ微生物の役割にもふれながら、観察や採集の楽しみ方も教えてくれます。顕微鏡の向こうに広がる世界は、知れば知るほど奥深くて面白い!かわいいアートやコラムも満載で、きっとあなたの“推し微生物”が見つかりますよ。

 

2.「天体」が好きなあなたへ

小さな星の本 渡部 潤一 (監修)

夜空にきらめく星たちが、文学やアートと重なって、宇宙の世界がぐっと身近に感じられる一冊です。国立天文台の副台長が監修し、星や宇宙の魅力をやさしく丁寧に紹介。サン=テグジュペリや宮沢賢治など、星にまつわる詩や物語もたっぷり収録されています。ゴッホやミレーが描いた「星のある風景画」も見どころのひとつ。ページをめくるたび、空を見上げたくなるような、静かなときめきが広がります。

 

物語のある月の図鑑 ペズル (著), 浦 智史 (監修)

月の神話や伝説、歴史や文学まで――月にまつわるさまざまな物語を、美しい写真とともに楽しめる図鑑です。ギリシャ神話の女神やかぐや姫、藤原道長やガリレオなど、月と深く関わった人物や逸話もたっぷり。時代や国をこえて語り継がれてきた“月”の物語が、静かに心に寄り添います。月を見上げる時間が、ちょっと特別に感じられるかもしれません。

 

世界でいちばん素敵な宇宙の教室 多摩六都科学館 (監修)

「ブラックホールってなに?」「宇宙のはじまりは?」そんな素朴な疑問に、やさしく答えてくれる宇宙のビジュアルブックです。わかりやすい一問一答形式で、広大な宇宙の不思議をやさしく紹介。世界各地の美しい星空や、NASAによる神秘的な宇宙の写真も多数掲載されています。宇宙に少しでも興味がある人にぴったりの、眺めて楽しいワクワクする一冊です。

 

 

3.「化石・古生物」が好きなあなたへ

ときめく化石図鑑 土屋 香 (著), 土屋 健 (著)

美しくておもしろい、そんな化石の魅力をぐっと身近に感じられる入門図鑑です。化石にまつわる伝説や人々の関わりをたどりながら、70種類の標本を写真とともに紹介。ミネラルショー化石ミュージアムの情報も掲載されており、実物を見に行くきっかけにもぴったりです。展示や販売の場もわかりやすく案内されているので、見て楽しむだけでなく、集める楽しみも広がります。カジュアルに読める一冊として、大人も子どもも気軽に“化石の世界”に飛び込めます。

 

ゆるかわ古生物図鑑 土屋健 (監修), 高橋のぞむ (イラスト)

ゆるくてかわいいイラストとマンガで、古代の不思議な生き物たちを身近に感じられる一冊です。5億年以上前の古生代に生きた個性豊かな古生物たちが、驚きや笑い、癒やしを届けてくれます。彼らの進化のドラマや奇妙な姿を楽しく知りながら、あなたの「推し古生物」もきっと見つかるはず。難しそうな古生物の世界を、親しみやすくゆるく紹介してくれる図鑑です。

 

ナショナル ジオグラフィック 世界一美しい恐竜図鑑 ライリー・ブラック (著), リカルド・フラピッチーニ (イラスト), 福井県立恐竜博物館 (監修), 金成希 (翻訳)

最新の研究に基づき、恐竜たちがこんなにカラフルでリアルだったことを教えてくれる図鑑です。リカルド・フラピッチーニの美しいイラストと、ナショナルジオグラフィックで知られるライリー・ブラックのわかりやすい解説で、進化や生態も学べます。三畳紀から白亜紀まで、さまざまな恐竜や翼竜を詳しく紹介。新しい発見で変わった恐竜の姿や生き方を、やさしく楽しみながら知ることができます。

 

4.「気象」が好きなあなたへ

空の辞典 小河 俊哉 (著)

手のひらサイズで持ち歩ける、癒しの写真がいっぱいの空の辞典です。雲や風、雨、雪、霧、光、色の7つのテーマに分けて、季節や天気の言葉をやさしく紹介。美しい写真で空の表情を見ながら、言葉の意味を楽しく学べます。心にそっと届くメッセージもあり、日常の疲れを癒してくれる一冊です。空の観察が好きな人やプレゼントにもぴったりですよ。

 

世界でいちばん素敵な雲の教室 荒木 健太郎 (著)

雲の仕組みや種類を、美しい写真とわかりやすいQ&Aで紹介する一冊です。空の色や虹、雷、竜巻など、空にまつわるさまざまな現象もやさしく解説。雲との出会いをもっと楽しむヒントがたくさん詰まっています。動画リンク付きで、実際の雲の様子も見られるのが嬉しいポイント。著者の雲への愛が伝わる、空好きさんにぴったりの本です。

 

一生に一度は見てみたい 空の見つけかた事典 武田 康男 (著)

身近に見られる雲や虹から、一生に一度、見られるか見られないかの珍しい空の現象まで、84の美しい空の姿を紹介します。空の専門家が、成り立ちや見つけ方をわかりやすく解説。きれいな写真とともに、空をもっと楽しむヒントが満載です。読めば、きっと空を見上げたくなる一冊。日常の空が特別に感じられる、空好きにおすすめの本です。

 

5.「海洋生物」が好きなあなたへ

神秘的で美しい海の生きもの図鑑 茂野 優太 (著), 石野 昇太 (著)

色とりどりの海の生きものたちを、美しい写真とともに紹介するフォトブックです。カラフルで透明感あふれる写真は、まるで海の中にいるような気分に。生きものの神秘や生態もやさしく解説しており、知識がなくても楽しめます。疲れたときに眺めると心が癒される、やすらぎの一冊です。海の魅力を感じたい人にぴったりの本です。

 

世界で一番美しいクラゲの図鑑 リサ=アン・ガーシュウィン (著), ドゥーグル・リンズィー (監修), 的場 知之 (翻訳)

美しい姿や不思議な生態で近年人気のクラゲ。そんなクラゲだけを集めた図鑑です。猛毒を持つクラゲや不老不死のベニクラゲなど、多彩な種類と驚きの秘密を紹介。最新の研究や写真でクラゲの魅力がたっぷり詰まっています。クラゲに癒されたい人も、もっと知りたい人も楽しめる一冊です。

 

真夜中は稚魚の世界 The wonder world of Juvenile fish 坂上 治郎 (著)

パラオの夜の海で撮影された、まるで真夜中のネオンのように輝く稚魚たちの幻想的な姿をたっぷり収録した写真集です。真夜中にだけ見られる、成魚とは違う不思議でかわいい姿が魅力。生態や成魚の姿もわかりやすく解説しています。美しい写真とともに、海の神秘的なドラマを感じられる一冊です。

 

いかがでしたか?

Faik Akmdによる写真: https://www.pexels.com/ja-jp/photo/1025469/

理系は難しそう――そう感じていた方も、“好き”から始めれば、きっとそのイメージが変わるはず。
夜空の輝き、海洋生物の美しさ、古生物の不思議な姿…そんな小さなときめきが、理系の扉を開いてくれます。


図鑑は、知識を詰め込むための本ではなく、“好き”を深めてくれるパートナー。
気になったページから自由にめくって、自分なりの楽しみ方を見つけてみてください。
きっとそこから、「知りたい」が育ち、世界の見え方が少しずつ広がっていくはずです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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